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かんたん用語解説

付言とは?

 「付言事項」とは耳新しいことばですが、遺言書の記載内容に遺言者の「特別の想い」や「願いごと」を追加記述することをいいます。例えば「この遺言内容に不満はあるだろうが、最後の親孝行と思って我慢して欲しい、円満に相続して欲しい、仲良く暮らして欲しい」といった遺言者の切々とした想いや願いを遺族に伝える「最後の手紙」として位置づけ書き残す行為をいいます。「付言」という行為は、「遺言事項(法律行為)」とは別個の概念であり、法律的な拘束力はありませんが、争族(そうぞく)を回避する有効な手立ての1つといえます。

「付言事項」の活用で「争族(そうぞく)」回避を!
遺言書を作るに当たり、「付言事項」を記載することで「遺贈」・「特別受益」・「寄与分」などについて、なぜそうしたかといった、その背景や根拠、理由などについて詳しく追加記述(このことを「付言」といいます)することをお薦めします。
相続財産を均等に配分しなかった理由、特定の者に偏った配分(分割)をした理由など、遺言者の「想い」が明らかになることによって、「争族」回避に大いに役立つものといえます。
法定相続

法定相続人と法定相続分とは?

相続順位法定相続人と法定相続分
第1順位配偶者1子供

人数で分けます

第2順位配偶者2親

人数で分けます

第3順位配偶者3兄弟姉妹

人数で分けます

 配偶者がいるとき配偶者がいるとき配偶者がいないとき配偶者がいないとき
子供が2人(長男・長女)のとき1_012_01
子供が2人(長男・長女)のうち、1人(長男)がすでに亡くなっているとき1_021_02
子供や孫がいないとき1_032_03
子供、孫、親もいないとき
(ただし、弟が1人いる)
1_042_04
遺留分

遺留分とは?

 遺言書がもつ法律的な力は強大です。自分の思いのままに相続財産を配分(分割)したり、法定相続分にも優先します。相続人以外の人に全財産を与える(遺贈)こともできます。
 しかし、それを無制限に認めてしまっては、残された遺族が路頭に迷う事態や、骨肉の争いの原因にもなります。
そこで、法律は、相続人に遺産の一定割合の取得を保証する制度を設けました。それが、「遺留分」という制度です。
 
相続人の態様 相続財産に対する各相続人の遺留分
配偶者のみ 1/2
配偶者と子(代襲相続を含む) 配偶者:1/4 、子:1/4
子のみ(代襲相続を含む) 1/2
配偶者と父母(直系尊属のみ) 配偶者:1/3 、父母:1/6
父母(直系尊属のみ) 1/3 ※兄弟姉妹には遺留分なし

特別受益とは?

 相続人の中には、事業を始める時の開業資金や住宅取得資金の援助など、被相続人から生前に特別の利益を受けている人がいます。この場合、死亡時の財産のみを、単純に相続財産の対象として配分(分割)してしまうと、不公平さが残ります。
 これを是正しようとするのが、「特別受益」の制度で、死亡時の財産に生前に贈与された財産を加算し、その総額をもって死亡時の相続財産とみなすという制度です。
 なお、どんな生前贈与が特別受益に該当するかの判断は難しく、社会通念を考慮して個別に判断するべきとされています。
 平たくいえば、遺産の前渡しといえるかどうかが、一つの判断基準となります。 

寄与分とは?

 相続人の間で、相続財産の配分(分割)の公平さを保つために制定された制度です。
 例えば、事業を営む父親が死亡し、二人の子供A・Bが相続したとします。長男Aは、父と一緒に事業に携わり父の財産形成に貢献し、一方、次男Bは、サラリーマンで家業への貢献度はゼロとした場合、父の残した財産を法定相続分(2分の1ずつ)どおりで分けた場合、不公平な結果となりえます。これを是正するのが「寄与分」の制度です。

遺留分減殺請求権とは?

 相続財産の一定割合を相続人に保証した権利のことを「遺留分」といいますが、この権利を他の者に侵害された時、その侵害された遺留分の返還を求める権利が「遺留分減殺請求権」です。遺言書を作る時、重要な留意点の一つである「遺留分減殺請求権」の法律的意義を十分に理解した上で、作成に臨むことが肝要です。なぜならば、「争族」の最大原因は、配分(分割)された相続財産が多い、少ないで争われる「遺留分減殺請求権」にあるといわれているからです。